慢性疲労症候群とは?

慢性疲労症候群(Chronic Fatigue Syndrome : CFS)とは、 これまで健康だった人が、ある日突然、原因不明の激しい全身倦怠感に襲われ、強度の疲労感とともに、微熱・頭痛・筋肉痛・関節痛・脱力感・思考力の障害などの精神神経症状が長期にわたって続くために健全な社会生活が送れなくなるという病気です。

 

 

慢性疲労症候群の特徴

 ・病名に「慢性疲労」という言葉が入っているため誤解を受けることが多いのですが「慢性疲労症候群」と「慢性疲労」はまったく違います。

・最近の研究により、単なる神経的な病態ではなく、神経系・免疫系・内分泌・代謝系の異常が複雑に絡み合った病態であることが明らかになってきました。

・根本的な治療法はありません。

・平均発症年齢は32歳で、比較的若年層に発症する傾向があります。

・一般的な検査では異常がみつからず、「気のせい」と言われたり、発見や治療が遅れてしまい、重症化することがあります。

・患者の約3割は、寝たきりかそれに近い状態で介助が必要です。

・肉体的な症状だけでなく脳機能も低下するため、読む・聞く・話すといったことも難しくなることがあります。

・音や光に過敏になることがあります。

 

 

小児慢性疲労症候群(CCFS)

慢性疲労症候群で苦しむ患者は大人だけではありません。

約1/4の患者は就学中に発症しており、そのうちの半数以上は、発症後は以前のように

学校に通うことができなくなっています。

子供の場合は、治療に加えて遅れた学習を取り戻すなどのサポートが必要になります。
そのため、医師だけでなく家族をはじめとした看護師・臨床心理士・教師などまわりの大人の協力と連携が不可欠です。

慢性疲労症候群のデータ

平成26年に厚生労働省が「慢性疲労症候群患者の日常生活困難度調査事業」の調査を行いました。その結果、症状および患者の置かれている環境が深刻であることが明らかとなりました。


【報告書】
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000104376.pdf